PSP(3000)の外装カバーを交換してみましたので紹介します。
特に作業時にはケガ等ないように安全管理にはお気をつけください。
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中華製PSP外装カバーを使った交換はやめたほうがいい
結論
いきなり結論から言いますと、PSPの外装カバー交換はよほどの大ダメージで筐体が大きく破損でもしない限りやめといたほうがいいというのが、今回作業をしてみた私の感想です😥
それでもやりたいという方のためにメモとして以下残しておきます。
中華製外装は細かい所で微妙に合わない
私のPSP(3000)の外装は経年劣化で表面のコーティング部分が破れてボロボロに剥がれてきており、このままだと全体の見た目がイマイチな事になる…という状況になっています。
ただ、ゲームをする分にはなんら問題はなく、見た目を気にしなければそのままでも良いという状態です。
で、色々迷ったんですが、
- 液晶が劣化して(黄色くなっている)おり、場合によっては交換も視野に入れる
- 液晶とケースの間にカビが発生しており(PSPでよくあるパターン)、これを除去するにはどっちみち分解作業が必要
- どうせ分解が必要ならついでに外装も変えればいいのでは?(と軽く考える)
という思考過程を経て、外装の交換に踏み切りました。
PSPの外装はAliexpressにいろいろな物が売られています。
今回は見た目が迷彩柄で気に入った、こちらの商品を購入しました。
3週間ほどかかって日本に到着しました。
梱包は発泡スチロールの箱に厳重に行われており、輸送中にダメージが及ばないようにしっかり配慮してありました。
私はアリエクで色々買ってますが、あまり高くない品物にも関わらずここまで厳重な梱包をしているセラーは初めてみました。
その点とても信頼できる販売者だと思います。
商品はこのようになっています。
外装パーツは別途傷がつかないよう箱に入っており、その他は方向キー(十字キー)、右側にある4つボタン、、本体前面下部の小ボタン群、ネジ、ステッカー(思いっきりソニーって書いてあるけどそれはいいんだろうか( -_-))などとなっています。
この時まではウキウキで、さっそく作業を始めました…(・_・)
組み付け作業時の問題など
分解等の基本的な方法は先人の動画が色々とでているのでそれらを参考にしてください。
ただ、実際に作業をしてみて、幾つか世に出ている分解動画の中で、これは参考にしないほうが良いだろうなという箇所に気がついたのでそれらを含めて、以下作業を通して私の感じたところを書いていきます。
(先人の動画を批判するものではありませんのでご理解ください)
大まかな分解手順とポイント
PSPの裏側向かって右側に2箇所ネジがあります。これはダイソーなどに売ってる精密ドライバーで外せます。
次にバッテリーボックスのフタを空け、バッテリーを取り出すと上の方にネジがありますのでそちらも外します。
そしてバッテリーが収まる箇所の下に黄色い充電用のコネクタがありますが、その上に貼ってあるシールの下にもう一つネジが隠れています。
⬆の画像だと下の横長のシールの裏にあります。
なのでこのシールは外す事になります。
もうPSPが製造中止して何年も経つので保証は適用されないと思いますが、
シールを剥がすことはメーカーの規定外だと思いますので自己責任でお願いします。
ここまでで4箇所のネジを本体から外しました。
次にPSPの筐体の横の部分上面と底面にとても小さなネジが3箇所ありますのでそれらをドライバーで外します。
これでPSPの外部筐体を取り外すことが可能です。
最初は固くて外しにくいと思いますが慎重に作業すれば外れるのでじっくりと取り組むのがポイントです。
カバーを外しました。
次は液晶パネルを取り外しますが、平で薄いケーブルで本体に繋がっていますので、勢いよく外すことは避けたほうが良いでしょう。
なお先人の方々は液晶パネルから外している方が多いようですが、
私は液晶パネルの下にある横並びのボタンパネルを先に外すことをオススメしたいです。
ボタンパネルは上の画像の左下にあるようにネジで止められています。ここのネジを外し、更にパネル右側が爪で引っ掛けられているのでそこを慎重にマイナスドライバーなどで外側にずらすことで外しやすくなります。
PSPの分解作業全般に言えることですが、
各プラスチックパーツには思いの外特有の粘りがあるので多少力を入れても大丈夫です。
ただこれは感覚でコツを掴むしかありませんし、文章でお伝えするのは難しい😥
作業をしながら勘所を探ってください。
ただし、いくらある程度余裕をもたせた強度とは言え、あまりにも無理やり力をいれれば壊れてしまいますので注意です。
PSPの各パーツは薄いケーブルで接続されており、各コネクタにある黒いピンを垂直に起こすことで固定解除されケーブルを引き抜くことが可能になります。
私は作業に画像で写っているタミヤの精密ピンセット(先丸/ツル首タイプ)を使いました。
普段はこれを主にプラモデルのデカール貼りに使ってますが、細かく力を入れることができるので重宝してます😊
一箇所、画像中央にあるオレンジのやや大きいケーブル、こちらはUMDのドライブから伸びているケーブルですが、こちらは爪固定式ではなく黒い部分を両側から位置をズラすことでケーブルの固定が解除されます。
なおこちらはUMDのドライブを取り外し、新筐体に取り付ける際に慎重に作業しないとUMDの読み取り不良に繋がる大事な箇所です(経験済み)。
最終的に組み上げる際は、各ケーブルともに確実に差し込んでロックがかかっているかをチェックしながら作業を進めないと再分解ということになってしまいます( -_-)
さて上の画像の赤丸の箇所にあるプラスチックのピンですが、これはその上にあるスピーカーユニットを固定しているピンです。
このピンを少し横(向かって左側)にずらすとスピーカーユニットが取り外せます。
ただしこのピン、ちょっと強度に不安があるので力はあまり入れないほうが良いかもしれません。
上の画像下部にあるようにPSPの側面にある銀色の部分は軟性のプラスチックで出来ており、画像のように左下側を外さないと基板が外せません。
まずはこのバンパー?的なパーツを外します。
次に基板は下のイヤホンジャック部と上のケーブル・コネクタの所が筐体に差し込まれるようになっておりこの二箇所がかっちりロックされていると外せません。
私は⬆の画像の四角で囲ったすこしカーブしている箇所の下に棒を入れてテコの原理で持ち上げて浮かせたところ基板が外れてくれました。
基板に力を入れる場合は回路が通ってなさそうなところを狙って作業したほうが良いと思います。
大まかな分解作業については以上です。UMDドライブのフタの取り外しに付いては下に別途書きます。
以下組み立てやその他の作業について順不同で思ったことを書いていきます。
ネジがどこにどれを使うかわからない
今回の中華キットですが、ネジはたくさん入っているものの、それをどこに使うかは全く分かりません。
まず説明書はありません。
更にネジの大きさと外装パーツに空けてある穴のサイズが微妙に合いません。
また外装パーツはネジ穴がきってあるわけではなく、ただ穴が空いているところに向かってネジを締める作りになっています。
要は作りが甘くてネジが100%機能できないような設計になっています。
PSPの純正のネジはサイズが合わなくて使えません(特にUMDドライブユニット用のもの)。
また最終的に組み上げた際に若干のガタツキが発生します。
このように、中華キットは純正の外装に比べて作りがいまいちという印象を持ちました。
十字キー、右側ボタン群入力用のシートは再利用しづらい
外装キットには十字キーと右側のボタン群の入力を受け付けるためのシート状基盤は含まれていません。
ですので元のPSPからそれらを流用する必要がありますが、このシートがかなり粘着力の強い素材で貼り付けられているため、剥がすのが容易ではありません。
私は仕方なくマイナスドライバーを使ってなるべく破損しないようにじっくりと剥がしましたが、どうも十字キー入力のシートを傷つけたか微妙に変形させてしまったのか、入力信号がうまく届かない状態が発生するようになってしまいました( -_-)
これらのボタン入力用のシートは別途用意して元のPSPから剥がすのはやめたほうが良いと思います。
(アリエクにも売っているようです)
UMDドライブのフタの剥がし方は動画を参考にしないほうが良い
今回私が一番書き残しておきたいポイントがこれです。
UMDドライブのフタを取り外す際に様々な動画を参考にしましたが、その中にフタが本体に取り付けられている根本にマイナスドライバーを差し込んで外している動画がありました。
私はこのやり方はやめたほうが良いと思います。
というのも、PSPの分解動画の中にはどうも過去に何回も作業を行って分解が容易になったゆるゆる状態のもので撮影しているフシがあるもの―があります😥
今回作業をして私が強く思ったのは、初めて分解する場合はまだ外装がこなれていないためアプローチのコツは全く異なるという点です。
UMDドライブのフタの外し方は、
まず基盤を全部外したら表側の下部にある外装を止めているバネ上のパーツをフタの根本の穴から引き抜きます。
その後裏返してPSPを縦方向にし、フタの根本を右手、PSPの本体を左手に持ってマイナスドライバーなどは使わずに、フタの根本とPSPを少しだけひねって取り外すのが良いと思います(右利きの場合)。
フタの根本、PSP本体の接続部ともにある程度素材の粘りがありますので、無理せずに少しだけ力をかけてじっくり作業すればフタはちゃんと外れます。
マイナスドライバーでポンといとも簡単に外せるというのは、逆にもうよほどのユルユルになってないと無理だと思います😥
ここは手でじっくりと作業することをオススメしたいです。
UMDドライブの組付けがシビア(主にネジのせい)
UMDドライブのフタを外すことでやっとUMDドライブを外せますが、問題は組み付けです。
UMDドライブを外装パーツに取り付けるにはゴム足のついた4箇所をネジ止めしますが、純正の場合ドライブを特別な平たい大きめのネジでゴム足を上から抑えて固定します。
しかし、中華キットの場合ネジが小さく、純正のゴム足をうまく捉えることが難しい。
じゃあここに純正のネジを流用すればいいのでは?と考えるわけですが、中華キットのネジ穴(実際にはタップが切ってないのでただの穴)と純正ネジのサイズが全く合わないので、結局中華キット付属の中途半端なネジを使わざるを得ません( -_-)
そしてUMDドライブはしっかりと取り付けないと読み出し不良になり組み付け後に反応してくれなくなります。
このようにシビアで一番神経を使う箇所なのにパーツがいまいちなため作業が厄介です。
私も実際1度目に組んだ時はUMDの読み出し不良になってしまい、再度全部分解して作業をやり直しました( -_-)
完成後右側のボタンがケースから少ししか飛び出しておらず押しにくい
組付けを行い、ガタも極力無いようにネジ止めしたものの、右側の4つのボタンが外装から少ししか飛び出しておらず、ボタンが押しにくい事に気が付きました( -_-)
十字キーはしっかりと出ているので、なぜか右側のところだけ設計がおかしいんだと思います( -_-)
おわりに
完成後の画像を載せます。
見た目はものすごく良いです。見た目は( -_-)
今回作業をして見た目は良くなったものの、正直失敗したかなぁという感想です。
いつもいつでもうまくゆくなんて保証はどこにもないけど(´・ω・`)
作業自体はケースの十字ネジを外し、基板のコネクターを外し、液晶を外し、基板を外し、ボタンの入力シートを外し、UMDドライブを外し、それらを組み付けるだけです。
が、中華キットの作りが甘く、ネジがしっかり止めにくいのが一番の問題だと思います。
これが純正のPSPを買って新しいガワに内容を移植するという作業であれば、まだやりやすいのだろうと思われます。
私自身そちらのアプローチをオススメしたいです。
ということで、現在私のPSPは見た目は良くなったものの機能面はなんだか今一つになってしまいました。
ボタンシートは交換しないとダメかもしれないので、またパーツを確保してなんとかちゃんと動くように完成させたいと思います。
それでは( -_-)
中古を買った方が早かったかもしれません。