Logicoolのラダーペダル G-PF-RPのジャンク品を手に入れました。
品物はこちらです。
こういう機器はなるべく新品を買いたいところですが
販売価格で23,000円超はちょっと高いですよね…😥
スラストマスターのラダーペダルも考えたんですが
あちらは足の幅が狭そうなのでちょっと窮屈かなぁというのと、
私が使ってるフライトスティックはSaitekのX52 Proなので
できればSaitek(現ロジクール)で統一したいという気持ちもあり
ロジのラダーペダルを選択しました。
で、なるべく安く済ませるためにジャンク品を買って自分で修理することにしました。
ということで手に入れた壊れているG-PF-RPの修理を今後数回に渡ってチャレンジしてみたいと思います。
手に入れたG-PF-RPの現状を把握する
購入のいきさつ
ロジクールのラダーペダルG-PF-RP。
こちらはフライトシムやその他アクションゲームなどを遊ぶ際に使うPC周辺機器となります。
私はメックウォーリア5と、エリートデンジャラス、そしていつか買うであろうマイクロソフトフライトシミュレーターのために使おうかと思っています✈
さてこのラダーペダルですが昔はSaitekが販売していました。
Saitekがロジクール傘下(厳密にはLogitech傘下なのでしょうけど)になり
現在はLogitech(日本ではLogicool)ブランドで販売されています。
このあたりのいきさつはSaitekのフライトスティック(X52とか)と似たようなものだと思います(・_・)
さて前置きはこの辺にして今回入手したラダーペダルについて
事前の状況を記していきます。
今回のペダルはインターネット上のフリーマーケットにて
定価の半額以下で手に入れました。
購入前の説明書きには
- 状態は通電確認のみ
- 左ペダルの内部に部品が外れているような音がする
- よってジャンク品扱い
という事でした。
左ペダルの状況が説明文だけではなんともわかりませんが、
私は「おそらくバネを取り付ける部品が壊れているのだろう」と判断しました。
というのも、このLogicool(Saitek)のラダーペダルG-PF-RPは
バネを取り付ける部分のパーツが貧弱で壊れやすい
という噂を海外のフライトシム掲示板等で以前見たことがあったためです。
とはいえバネ取付部が壊れているというのはあくまで私のカン。
実際届いてみるまで何が悪いのかは不明です😥
ただ、このラダーペダルG-PF-RPは基本的にポテンショメーターの回転で座標を取っているだけなので部品の構造はそこまで複雑でもなさそう。
ロジのポテンショメーターはおそらく同社のハンコンG29のペダルと同じもので代用できそうですし、なんとか代替パーツの入手も可能かと思います。
(ロジは世界的に販売数が多いのでこういう修理パーツの入手性が高く、また情報も豊富なのがメリットの一つですよね。)
最悪の最悪コースになって万が一基板が壊れていても、
ガワだけを活かして後はArduinoで全部コードを書くという手もあります(すぐに書けるとは言ってない)。
ということで万が一バネ以外の破損でもおそらく直せるだろう~😊と安易に考えてポチッと購入しました。
内容チェック
届いたラダーペダルをチェックします。
理由はよくわかりませんがペダル下部がやたらと油でベタベタしてました。
(全体的には綺麗だけどなぜか部分的にオイリー( ´Д`))まるでロマサガの油地獄でも使ったかのよう。
で、まずはペダルの動作チェックから。
USBケーブルをPCに繋いだところロジのラダーペダルですよとWindows10上でしっかり認識されました。
そしてペダルを動かした時の入力座標も変化していたので
一応基板のダメージはなさそうです😊
でペダルを踏み込んでみました。
確かに左ペダルがスカスカで明確な戻りがありません。
よってこれはおそらく予想どおりに部品が破損してバネが外れているんだと思われます。
次に念の為右ペダルを踏んでみました。
バキッと大きな音が鳴り何かが割れた嫌な感触を得ました(›´ω`‹ )
…( -_-)
どうやら右ペダルの中も割れたようです(後で見たら完全に破断はしてないけどほぼちぎれかけになってました)。
出品者が右ペダルの事は黙っていたのか、それともたまたま偶然運悪く私が踏んだ瞬間が寿命だったのか…。
小学校の国語の授業で習った砂漠の民ベドウィン人の表現を持ってすれば
「このペダルは今日壊れる運命にあった」
って感じでしょうか(´・ω・`)
ただ左ペダルがすでに壊れてるってことは、右も遠からず寿命だったのだろうと思います。
ついでにこれを機会に右ペダルも直せば良いことなので気にせず分解作業に入ります。
分解する
ロジクールのラダーペダルG-PF-RPを分解します。
分解するにはペダルの中央にあるペダルの長さ調整するボタンを押し込んでペダルを一番長い状態にします。
そこから更にボタンを押し込んでペダルを上にずらしていくとペダルを引き抜くことができます。
するとネジが6箇所出てくるのでこれを外します。
ペダルのかかと部分を下に少しスライドさせ、
下側を持って手前側に斜め上方向へと引き上げると外すことができます。
これで内部にアクセス可能です。
はい、予想したとおりプラスチックの爪が割れてバネが外れていました😥
これなら直すためのアプローチはいくつかありますのでなんとかできそうです。
破断部分を見てみるとこの様になっていました。
画像を拡大してもらうと見えると思うのですが、
1番肝心な負荷がかかる部分のプラの内部に空洞があります。これは酷いです( -_-)
これじゃあ負荷に全く耐えられないでしょう。
しかもこのパーツ、側面に変な盛り付けはしてあるのにその内側を肉抜きしてなんの意味があるのかと思います。
ここを埋めるぐらいプラを太く成形すればまだ負荷に耐えられるかもしれません。
短時間で壊す気満々で設計してるんじゃないのかと言いたくもなるようなひどい状態です。
破損報告がネット上に多いのも納得しました( -_-)
ところでこのロジクールG-PF-RPのバネですがバネの変化位置を読み取ってそれを入力信号にしているわけではありません。
バネはあくまでもペダルを踏む時の負荷要素にしかなっていません。
なので足首とつま先で微妙な踏力調整さえできれば
バネが無くてもラダーペダルとしての機能はなんとか果たせるような作りになっています。
バネがあろうがなかろうがかかと側が自然と下がる構造ですしね。
なのでこのまま使うことも可能ですが一応修理を試みます。
ロジクールG-PF-RPのバネ取り付け修理方法
私がネット上を調べまくったところ
今回のようにロジクールG-PF-RPのバネ取り付けパーツが破損した場合の修理方法は大きく3通りありました。
- 既存のパーツを補修(改造)して再利用する
- 既存のパーツを一部削り、もう1つバネを引くためのパーツを別途筐体に取り付ける
- 元のパーツを外して代替パーツと交換する(これには大きく2通りあります(後述))
それぞれ説明します。説明の都合上2,3,1の順で説明します。
2.既存のパーツを一部削り、もう1つバネを引くためのパーツを別途筐体に取り付ける
このアプローチは本体に穴あけ加工が必要となります。
こちらのYoutube動画を御覧ください。
こちらの方はバネ(スプリング)を引くために筐体にヒートン・スクリュー(アイスクリュー)を埋め込んでそれをボルト留めしています。
ヒートン・スクリューは例えば壁に額縁を掛ける時のねじ込みなどでよく見ますよね(・∀・)
更に元パーツの折れた部分を少し削ってヒートンと干渉しないような加工を行い、
また念の為ポテンショメーターから伸びている金属ケーブルと干渉を防ぐためヒートンに絶縁テープを巻いています。
ヒートンスクリュー自体はホームセンターなどでも見かけますし、
元々が安めのパーツなので入手性・コストともに良さそうですね。
ただ、私はこの手法に少しだけ疑問を持ちました😥
というのも筐体に穴を空けてスクリューを通しそこをボルトで止めるので
ボルトの小さい接触面積に負荷が掛かって筐体ごと割れないんだろうかという点です。
しかもこの穴あけする箇所ってプラスチックにRが掛かっていてボルトにかかる力を面ではなく点で受けてしまうんですよね😥
(Rの内側をパテ等で埋めて面で力を受けるという加工はできそうですがちょっと大変…)
筐体が割れるほどの力はかからないのかもしれませんが
こればっかりは長く使ってみないとわからないと思います。
ということでこの手段はコスト・やりやすさから見て魅力的ではあるものの最後の手段として保留にしました。
3.元のパーツを外して代替パーツと交換する
壊れたパーツを取り除いて新しく別のもので換装する方法です。
先述のとおりこれには大きく2通りあります。
1.3Dプリンター製の代替パーツで換装
調べたところ3Dプリンターで作った代替パーツを販売している方がいらっしゃいました。
こちらを購入し元のパーツと置き換えることで正常に機能するとのことです。
(耐久テストもしてあるとのこと)
パーツ自体は安く、日本まで発送はしてくれますが
ただ送料がものすごく高いのでトータルでは結構な金額になるようです💸
買うなら将来の予備も含めて何個かまとめて買ったほうがいいかもしれませんね😥
2.メタルパーツで換装する
こちらの動画を御覧ください。
こちらは元のパーツを外し、アルミ削り出しで作ったパーツに換装する動画です。
パーツはebayで購入でき日本にも発送してくれるようです。
ただしパーツの価格が高く1個26.8ユーロ。
2個だと1個あたりの単価が下がりますが
仮に2個買うとすれば送料と合わせて9,000円ほどになってしまいます( -_-)
あともう1つ懸念があるとすれば、
このアルミパーツ自体は頑丈でバネによる破損の心配はなさそうですが、
ギアが噛み合う先は元からついてるプラスチックパーツのままです。
となるとギア同士の硬度が著しく異なるので
プラのままのギアが摩耗や負荷で将来破損しないかが心配になってきます😥
1.既存のパーツを補修(改造)して再利用する
最後に紹介するのは、破損してしまった元からあるパーツを補修して再利用するアプローチです。
ネジと一体化させている方の動画がありました。
パーツの破損具合によってはネジを埋め込む長さが異なってくるかもしれませんが
この方法であれば比較的簡単に取り組めそうですね🐣
そしてそもそも現状パーツが壊れてしまっているので
調達が高価な代替パーツを買う前にダメ元でチャレンジしてみる価値はありそうです(・∀・)
これがまず最初の有力候補となりました。
番外編
ネジ法を試そうと思ったのですが、手元にネジがないので後日調達するとして
とりあえずガンプラを作る時のテクニックを応用して修正できないかチャレンジしてみました。
破損したパーツにドリルで穴を空け、そこに真鍮線を埋め込みます。
埋め込んだ真鍮線を接着剤でつけて補強しようという作戦です。
この手法はガンプラで股関節や肩を改修したり腰を延長する時に使えます。
真鍮線ごと固めるのでちょっとやそっとじゃ破断しなくなります。
真鍮線埋め込み接着の際、私は次のような硬化剤をいつも自作しています。
赤ちゃん用のベビーパウダーと瞬間接着剤を混合して作る強化接着剤です。
ベビーパウダーにはタルクと呼ばれる珪酸塩鉱物が含まれており、
これを瞬間接着剤と混ぜ合わせることで硬化後は石のようにガチガチになります。
それでいて切削性も高いのでヤスリ等で削って加工することも可能です。
ということで真鍮線を埋め込んで硬化させました。
このパーツの側面はなぜか窪んでいますがここが窪んでいることの合理的な理由は何らないのでくぼみにもベビーパウダーパテを盛り付けて強化してみました。
硬化するのに少し時間がかかりますが、
このパーツは形状が曲線になっていてバイス等で挟んでおくことができません(´・ω・`)
ずっと手で持っておくのもしんどいので
硬化促進剤を吹いて瞬間接着剤を即時硬化させました。
⬆安くて量もたっぷり。私イチオシの硬化促進剤です😊
でさっそく組み付けてみたところ
スプリングの力に耐えきれずに一瞬で壊れました(´・ω・`)
工作失敗です( -_-)
これ真鍮線を力がかかる方向と直角になるほうに埋めないとダメですね。
ただそれをやるとなるともう面倒くさいのでネジを買ってきて埋めたいと思います( -_-)
まとめと次回以降のチャレンジ
以上LogicoolのラダーペダルG-PF-RPのスプリングガイドパーツの修理についてでした。
まずはネジを買ってきてネジ法による修理を試みたいと思います。
それでダメなら代替パーツを調達したいと思います💸💸💸
結局の所ジャンク品を買って修理するのも
しっかりとした修理を行うとなると
トータルではかなりのコストがかかるというのが正直なところです💦
それでも新品を定価で買うよりは多少なりとも安くなりますが…。
ただ、今回中を開けてみた上での正直な気持ちを言うと
このスプリングガイドのパーツは新品でも遅かれ早かれ確実に破断するだろうなと思いました。
かかる力に対してパーツがあまりにも貧弱なんですよね😥
しかも細く作る必要性がまったくないのに妙に肉抜きまでして細く作ってあります。最初から壊して買い替えさせる気満々なんじゃないかと疑いたくなるレベル(´・ω・`)2万円を遥かに超える製品でこのチャチさはないんじゃないのLogicoolさん?というのが私の本音です。
という感じで遠からず壊れそうなのでどっちみち修理する方法を学んでおいたほうがいいとも思いました。
なので今回の様に修理にチャレンジするのは経験として無駄にはならないのかなーと。
一方、新品は新品でこの機器はなんと2年も保証があるので、
2年はペダルが壊れても安心して交換してもらえるということに。これは大きいですね。
2年満喫→そのうち壊れる→オークション等でジャンクで売る→資金を一部回収→また新品を買う。
実はこのサイクルが最強なのかもしれませんね😊
なので最初からまとまった予算を出せる人は新品を買うのも十分にありだと思いました。
とりあずまた次回修理の続きについて紹介したいと思います。
それでは。